外壁塗装を検討する方にとって、作業の工程は気になることの一つではないでしょうか。あらかじめ工程を理解しておくと、事前の準備や生活スケジュールの調整をスムーズに行えるでしょう。
この記事では、外壁塗装の基本的な工程についてわかりやすく説明します。
初めて外壁塗装工事を依頼するという方は、ぜひ参考にしてください。
外壁塗装の基本的な工程
外壁塗装工事は、一般的に以下の5工程で行われます。
- 施工業者の選択
- 契約・事前打ち合わせ
- 高圧洗浄
- 下地処理
- 中塗りと上塗り
順に詳しく見ていきましょう。
1.施工業者の選択
外壁塗装は複雑な作業と技術力が必要となるため、専門の施工業者に依頼します。業者選びでは、複数の会社から見積もりを取り、内容をしっかりと比較しながら慎重に検討しましょう。
気候が安定している春や秋は繁忙期となり、施工業者の予約が埋まりやすくなる時期でもあるので、早めに予約を入れると安心です。
2.契約・事前打ち合わせ
依頼する業者が決まったら、契約を結んで詳細な打ち合わせを行います。打ち合わせの段階で、養生する部分や使用する塗料を決めるとともに、塗装作業には足場が必要になるため、足場の設置日程も調整します。
3.高圧洗浄
工事の開始時は、まず足場を設置して外壁の高圧洗浄を行います。外壁には長期間にわたり蓄積された汚れやカビ、藻が付着していることが多いものです。塗装前に汚れを除去することは、均一な塗装を施すために必要な工程です。
4.下地処理
高圧洗浄後は下地処理に移ります。塗装を直接施すだけではなく、下地を整えて塗料の付着を良くするための準備となります。下地が不均一だと塗装にムラが生じるため、下地処理には特に注意が必要です。
また、劣化が激しい場合には、コーキングで補修を行うこともあります。
5.中塗りと上塗り
下地処理が完了したら、中塗りと上塗りを行います。上塗りまで済むと外壁塗装はほぼ完成しますが、引き渡しは塗装が完全に乾いて最終チェックを行ってからです。
「養生」は外壁塗装において重要な工程
外壁塗装をする際、特に注意すべき点は「養生」です。養生はいつ、どのように行うのでしょうか。以下で詳しく説明します。
養生の目的
養生は、外壁塗装を始める前に行う重要な作業であり、塗料が散らばるのを防いだり建物や車などを保護したりするために実施されます。
外壁塗装作業中は、多量の塗料を使用し、塗料を吹き付けることもあるため、微細な塗料粒子が周囲に飛び散りやすくなります。窓ガラスやエアコンの室外機だけでなく、隣の敷地にも塗料が飛び散る可能性も。これを防ぐために、養生を行って保護する部分を適切に覆う必要があります。
養生は近隣住民とのトラブル防止のためにも重要です。
養生中の注意点
外壁塗装工事は、補修作業から乾燥時間を考慮すると約10日間の施工期間を要します。工事期間中は、養生された部分はそのままの状態になるため、一部の窓は開けられない場合があります。
また、隣家のように勝手に行えない箇所もありますので、養生をする必要がある場合は作業前に必ず許可を取りましょう。
塗装工事中での注意点
養生中以外にも、塗料の臭いが室内に侵入するのを防ぐために窓をしっかり閉じておくことが必要です。しかし、洗濯物を干せなくなるといった不便さも生じるため、塗料の乾燥工程では窓を開けたいと感じる方も多いのではないでしょうか。
施工業者に相談すると窓を開けられる時期を教えてもらえることもあるため、前もって聞いておくと良いでしょう。
外壁塗装の工程は季節によって変わる?
外壁塗装は外気温の影響を受けやすいため、季節によって工程が左右されるといえます。
塗装工事は、下地処理から最後の上塗りまで、何層にも塗料を重ねる工程が必要です。塗装は自然乾燥が基本となるため、乾燥時間に左右されます。
外壁塗装は外気温の影響を受ける
外壁塗装工事では塗料を乾燥させる工程も大切です。塗料が適切に乾くためには最低気温が5℃以上必要となり、気温が低い冬場は乾燥が遅れます。そのため、冬季に気温が5℃以下になる地域では、塗料が適切に乾かず、施工が進まないことも少なくありません。
外壁塗装に最適な時期は春と秋
外壁塗装は冬季に施工が難しいため、一般的に春と秋が適したシーズンとされています。春と秋は日照時間が長く、比較的気候が安定しているからです。
梅雨や夏の季節は、雨の日が続いたり気温が高すぎたりするため、塗装作業が困難になります。一方で、春と秋は施工がしやすく塗料の乾燥もスムーズに進むため、外壁塗装を行うのに最適な時期といえるでしょう。
外壁塗装を成功させる2つのコツ
外壁塗装工程を成功させるために、施工主が把握しておくべきポイントは以下の2つです。
- 作業工程を把握する
- 工事期間を把握する
順に説明します。
1.作業工程を把握する
外壁塗装には、高圧洗浄や数回にわたる塗装などの各工程に分かれており、適切な順番やルールがあります。必要な作業を省いたり意味なくオプションとして付け足したりなど、正しい工程で塗装作業を行っていない業者は、仕上がりに不具合が出る可能性があるため注意が必要です。
施工主が工程について正確に理解していれば、見積もりの際に具体的に質問することができ、不適切な業者を見極められます。納得のいく外壁塗装に仕上げるためにも、工程については把握しておくと良いでしょう。
2.工事期間を把握する
戸建て住宅の外壁塗装は約10日間で完了しますが、家の大きさや気候条件によって期間が異なることがあります。また、コーキングでの補修や屋根塗装などの追加作業がある場合は、工期が長くなることもあるでしょう。
工事期間を正確に把握することは、施工主が日々のスケジュールを立てやすくするだけでなく、近隣住民への影響も考慮するうえで大切です。
まとめ
今回は、外壁塗装の基本的な工程を解説し、気を付けるべきポイントも紹介しました。外壁塗装の工程は、施工の内容や季節によって期間が延びる可能性があります。
納得のいく塗装工事にするためにも、工程をしっかりと理解しておくことが大切です。
外壁塗装の工程や塗料に関するご相談があれば、どうぞお気軽に当社へお問い合わせください。